【前回までのあらすじ】
パニック障害と診断されたコルクさんは、仕事復帰を目指し、体調を整えているのであった…。
クラクラするする事、疲れやすい身体、出来なかった車の運転の克服と、かなり絞られては来たが、悪戦苦闘する毎日であった…。
9月も後半に入っていた。
コルクさんの仕事復帰予定は、10月からである。
10月の仕事復帰を目指し、ひたすらパニック障害を克服する為に、体調を整えていくコルクさん。
この時の、コルクさんの一日の過ごし方はこんな感じである。
7:00頃に起床。
朝のニュースを少し観る。
シャワーを浴びる。
ちょっとしたストレッチを行う。
ちょっとした物を食べる。
9:30~10:00頃、車の運転をする。
10:30~11:00頃に公園へ行く。
12:00過ぎまで、歩いたり、座ったり、少し運動をし、体調の良くない時はイジケたりする。
13:00前後帰ってくる。
ご飯を食べる。
しばらくして寝る。
15:00~16:00頃起きる。
2時間程、DVD鑑賞する。
18:00を過ぎた辺りで、近所を散歩する。
30~40分後に帰宅。
19:00を過ぎた辺りで、買い物へ行く。
帰ってご飯を食べる。
お風呂に入り、身体を温める。
入浴後にストレッチを行う。
21:30~22:00寝る。
とまあ、こんな感じに一日を過ごしている訳である。
実はこの過ごし方は、コルクさん流にネンミツに(?)、作ったプログラムなのである。
全てが、体調改善に向かう、生活リハビリのようなモノなのである。
体調の良くない時は、朝のテレビ画面を見ている時から、目が疲れたり、クラクラしたりする…。
しばらくすると、慣れてくる時と、そうでない時がある。
次にシャワーを浴び、ストレッチするのだが、身体を温めて、全身の血流を良くするという事。
朝食を食べる習慣が無かったコルクさんが、この時間帯に何か食べるのは、すきっ腹だとクラクラが強く感じてしまう…、という所にあった。
そして、朝の通勤時間が終わり、車の少なくなった時間帯に、運転の練習をする…、この頃になると、もう下道は心配なさそうだった。
そして、公園にてウオーキングなど行う…、疲れたらベンチに座り緑を眺めるなどする。
この頃は、歩ける時とあまり歩けない時の差が、かなりあった…。
あまり歩けない時は、クラクラしてしまうのだ…。
住家に帰りお昼ご飯を食べる頃には、正直体力的に疲れていた為、食べ終わりしばらくすると、強烈な眠気に襲われるのだ。
それに逆らわず、お昼寝するのである。
その後、2,3時間ではあるが、起きると身体はかなり回復しているのである。
それからDVDを見るのだが、これも動く画面をみる訓練のためには、丁度いいものであった。
友人が貸してくれた紙袋2つ分のDVD!
とても役に立った。
お陰様で、スターウオーズを6まで観る事が出来た…、こういう話なのか…など…これでスターウオーズの話には少し参加出来るようになった(ヨーダ強ぇぇ…)。
興味をそそられた中には『北斗の拳』というのもあった!
「おー、これは!」
懐かしさの余り、テンションが上がってしまう、南斗正拳伝承者のコルクさん。
早速DVDを入れてみると、画面が出てきた!
『北斗の拳2』
…!
「2(つう)…だったのね…(汗)」
瞬間的なダメージは少々受けたものの、気を取り治し、鑑賞するコルクさんであった…。
話しを戻します。
その後、夕方になり散歩する…。
この時も調子のいい時、イマイチな時がハッキリ分かる。
夕食の買い物に行くのも、人が多い所や明るい所で、クラクラしたりはしないかとの見解があった為、余り買うモノが無くても行くようにしていた。
その後に入るお風呂は、ややぬるめにして、ゆっくり時間をかけて浸かるようにする。
血行促進や、自律神経にも良いとされているからである。
元々は、熱いお風呂が好きだったコルクさんであったが…
確かに、ぬるめのお風呂というのは、効果が感じられる!
身体が芯から温まるというか、身体の温まっている時間が長いというか…。
そしてストレッチを行う。
その後に布団に入ると、身体が物凄く暖かい!
寝た状態で、自律神経訓練法のような事をしていると、眠りに入っていく…。
自律神経訓練法については、ここでは詳しく書きませんが、興味のある方は検索してみて下さい、その中で、興味の出たものを試されると良いと思います。
これがこの頃、仕事復帰に向け、大詰めを向かえた頃のコルクさんの過ごし方であった。
朝、体調が悪い時、それが一日続くかと言えば、そうでもなく…
朝、体調が良くても、午後からイマイチになってきたりと…
そこに何らかの規則性はあるのかもしれないが、見いだせなかったコルクさん…。
仕事の復帰予定までは、もの間近…。
まだまだ不安が残る状態ではあるが、四の五の言っている暇は無いのであった…。
「やれること、やるだけやって、コルク寝る」 五、七、五。
仕事復帰日は10月3日からの予定になった。
10月1日は土曜日という事で、月曜日からの出勤予定としてくれたのであった。
ちなみにコルクさんの仕事は24時間稼働しているので、休日の曜日は決まっていないのだが。
9月も後半、コルクさんに残された休みは、あと5日程に迫っていた。
この日、朝から少々ヤル気になっていたコルクさんは、このパニック障害を発症した記念すべき思い出の場所、海道に乗ってみようと決意を固めたのであった。
前シリーズの『車の運転中に突然起こった動悸、息切れ、めまい症状』を読んで下さった方は、思い出してもらえるかもしれないが、夜のドライブ中にこの海道を運転していた所から、全ては始まっている。
それ以来、この海道には乗っていない…。
ある意味、ボスキャラとも言えよう。
この海道は、高速道路のような道で、信号が無い80キロ規制、一旦乗ってしまうと『出口』と書いてある所まで走らないと、降りられない…。
万が一、発作が起きてしまった場合、車を停めなければならないのだが、それには『パーキング』という所まで走らなければならない…。
発作が起きてしまい、近くに『出口』も『パーキング』も無かった場合を考えると…、それはそれは恐ろしい…(汗)
この症状が初めて起こった、夜の海道で、大量の汗、動悸、めまい、意識が遠のいていく中、奇跡的にわずかに設けられた停車場で停まっていた…、なんて事がもう一度あるとは、とても思えないのだ。
この『パニック障害克服記』では、最初に『パニック障害』と言うモノを検証している。
そこで、色々なケースがある事が分かった。
電車に乗ると発作が起きてしまう人や、バス、エレベーター、人混みなど…。
発作を経験すると、「これは死んでしまうのではΣ(゚Д゚)」と思う程のモノである…。
ただ、「パニック障害の発作で、死ぬ事は無い」という一文は、調べていく中で、かなりの割合で見た一文である。
確かに、死ぬ事はないのだろう…。
ただ…、コルクさんの場合は、車の運転である…。
それに伴い、事故などの二次災害の可能性も含めて考えなければならない…。
最悪、他の車や人など巻き込んでしまおうモノなら…(涙)
という、自分だけの事では済まなくなってしまうのが、「車の運転」というモノの、最大のリスクであろう…。
そういう理由から、車の運転というものは、本当に慎重に行っていたコルクさんであった。
現段階では、下道はほぼ問題なく運転できるようになっていた。
少しスピードの出るバイパスなどは、時により多少の違和感を感じる事があるモノの、その違和感は長くは続かず、運転を妨げるまでには至らなかった。
仕事復帰前に、何らかの形で、体調回復の自信が欲しかったのか…。
あの海道を走る決心をした、チャレンジャーコルクさん!
ついに、海道 VS コ ルクさん の30分1本勝負である!(30分というのは、海道に乗ってからコルクさんが、よく降りる出口までの時間である)
勝率の事前予想では…
海道 55% コルクさん 45%
コルクさん、やや不利である…。
ただ…、「不利なのがチャレンジャーの宿命!」
と、意味の分からない言葉を吐き捨て、紋付き袴で必勝ハチマキ!
気合を入れれるだけ入れた、コルク侍!
いざっ!
決戦の地へ!
いつになく引き締まった表情のコルク侍、車に乗り海道へ向かう!
海道に入る寸前に、ちょっとした短いトンネルがある。
トンネル入った瞬間!
「待ってました!」とばかりに違和感に襲われる!
「ううっ…(苦)」
だが、違和感ごときに…白旗を上げるコルク侍では無いっ!
「負けてなるものか!」と突き進むコルク侍!
ついに海道に乗った…!
海道に乗るや否や、違和感が増す!
身体が反応しているのが分かる!
胸の辺りになんとも言えないモヤモヤを感じる…
次の瞬間、目が動かせない…!
ちょっと視線を変えると、目の焦点が合わないような…(?_?)
変な感じ…、気持ち悪さがある…。
左車線を走っているが、前の車との距離はみるみる開いていく…。
発作間近であるっ!
「のああああああー!」
海道に乗って5~7分程だろうか…
最初の『出口』が見えた!
全く勝負にならなかったボロボロのコルク侍…
迷うことなく『出口』から、逃げるように降りていくのであった…(汗)
負けた…(T_T)
立ち向かってはみたものの…
一方的に、コテンパにヤラレてしまったコルク侍…(◞‸◟)
異常に乾いている喉…、わずかに流れ落ちる鼻汁…、いつの間にか付いている寝グセ…。
とてもご先祖様に顔向けの出来ない、姿になり下がり…
命からがら逃げ帰ったコルク侍…。
こんな事では…とてもじゃないが勝利には程遠い…。
下道から、のんびり帰る…哀愁漂うコルクさん…。
頭の中には…幼き頃に観た『太陽にほえろ』の殉職シーンの音楽が流れているのであった…。
【次回予告】
これだけメタメタにやられたコルクさんが、あろうことか翌日に再戦を挑む!
一度負けているだけに、その経験を生かし激闘するコルクさん!
果たして、勝敗の行方は…
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