【前回までのあらすじ】
診療内科にて、パニック障害と診断されたコルクさん。
パニック障害というモノを、出来る限りの検証を行った事についての、結果を報告したのであった。
それでは、ここから『パニック障害だった!ついにラスボスとのご対面(最終章)』の、パニック障害と診断された、後からの克服記になります。
診療内科にて、今月は仕事を休んだ方が良いとの話になる…。
診断書も貰った。
9月に入り、10日程たっていた。
という事は、あと20日位、休みが決定した事になったコルクさん。
本来ならば…
「ラッキー!旅行でもいこうか!温泉にするか!それとも地底深く潜ろうか!うひょひょ~!」
となるハズだが…、その瞬間にでも治ってしまいそうだが…
無念なことに、身体がついていかないのである…。
車の運転ができないのだ…。
旅行へいくぞ!
と、自転車にまたがる程の、アスリートではない…コルクさん…。
おまけに、クラクラするは、耳は響くは、汗でベッタベタの頭…。
ここまで行動を制限されてはどうしようもない…。
コルクさんらしくは無いが、大人しく療養する事を、選択するのである…。
内服を始める
心療内科へ受診した日の夜、ちょっとした夕食を食べた。
普段は薬と言うモノを、好まないコルクさんであったが、早速に薬を飲んでみた…。
しばらくすると、眠たくなってくる…。
う~ん…
早速、効きだしたようだ…。
明日の起床時間など決まっていないコルクさんは、何にも逆らうことなく…そのまま眠りについたのであった…。
翌朝になる。
薬が効いているのであろう…。
身体がフラフラする…!
薬ってスゴイ…(*_*)
コルクさんの頭に、ふっとよぎる…。
この状態で、車の運転ができるのか…?
早速、運転してみる事に!
「のおっっ…(汗)」
ご想像の通り…。
できるわけもなく、スグに引き返す、唇が波線のコルクさん…(~_~;)
汗だくになるは、眠気は出てくるは、なぜか足の親指だけ、爪が伸びているはで、ヘロヘロのコルクさん…。
食欲もいまいちなコルクさんに…
残された道は一つしかない!
「オヤスミ…♪」と、しばしの眠りにつくのであった…zzz
2時間程して起きるが、身体の方は相変わらずのふーらふら…
結局この日は、動物園の動物のように、寝たり、起きたり、かゆい所を掻いて過ごす事になる…。
翌日になる。
身体の方は、昨日と変わった様子はなく、ふーらふらのひーらひら…
昨日、車の運転は見事にできなかった…。
今日も出来そうにない…。
無謀なチャレンジは今日はやめておこう…と、いつになく冷静なコルクさん。
ここで、好奇心旺盛なコルクさんは、幾つか試してみたくなった事があった…
自転車である!
やはり…と言ってはなんだが、問題なく乗れる。
またまた調子に乗ってしまった、ふらふらのコルクさんは、電車に乗った。
試したいこと、その2
人混みである!
金沢駅を歩いてみるが、以前のような問題はなさそうだ…、ふらつきもそこまで無い。
帰ると眠気に襲われたコルクさんは、それに従い素直に寝る…。
夕方になって起きるが、変わらずふらふらである…。
二日目にもなると、このふらふらに、心地よさすら感じてくる変なモードに入ってしまう時すらあった…。
へへへ…。
翌日、内服を始めて三日目である。
朝起きると、確かにふらつきはあるが、一昨日や、昨日程でもない。
三日目にもなると、身体の方が慣れてきたようだ。
そのことに味をしめた、グルメコルクさんは早速車を運転してみる。
ほんの10分程だったが、特に問題なく乗れた!
ついに復活の兆しである!
コルクさんは、この10分間を、東京ドームでザ・ローリングストーンズが出てくる瞬間のように忘れないだろう!
午後からは、日課のように眠たくなるので素直にそれに従う。
3時間程して起きると、ふらつきはあるものの、心配なさそうな範囲である。
夕方になり、外を、散歩する。
身体の調子はいいようである。
車の運転に兆しが見えたことに続いて、もう一つ取り戻したモノがあった。
空腹感である!
どれだけ振りだろうか…。
ついにコルクさんは、お腹が空いたのである!
仕事中に限らず、いつ、なんどきもの口癖だった…
「腹減った」
が、ついに口から出てきたのであった!
空腹感というのも、しばらくないと、懐かしさがある事にも驚いた。
いよいよ、復活に向けての土台が出来てきたように思えたコルクさん!
明日遠足を迎える子供のような気持ちで、暖かい布団に入るのであった…。
内服治療を始めて、4日目。
飲んでいるのは『ロフラゼプ酸エチル錠1mg』『レクサプロ錠10mg』『スルピリド錠50mg』の三種類である。
朝起きると、少しのふらつきは残っている…。
昨日、車の運転ができるような兆しが見えたコルクさんは、午前10:00頃から運転してみる。
乗り出した時は、少々違和感を感じるモノの、徐々に慣れてきた。
ここで言う違和感とは、言葉にするのが難しいのだが…、いまいち目の焦点が定まっていないような…、目を動かすと、クラクラしてしまうような…、そんな感じを想像して頂けたらと思います。
調子に乗ったコルクさんは、お気に入りの公園までやってきたのだ。
ルンルン気分で公園をお散歩するコルクさん!
…というのは、最初のうちだけであった…
途中から身体がふらふらしてくる…
のんびりしたい所だが、公園を一周したところで尻尾を巻いて退散…!
帰りの車の運転は、問題なくできた。
午後になり、ソファに座ると眠気に襲われたコルクさんは…、そのまま夢の中へ…(-_-)zzz
夕方、車のクランクションの音で目が覚めた…。
そこで気が付いた…!
頭からの汗が止まっている!
いつから、止まってきていたのであろうか…
この症状になってから、頭から滝のように流れ続けていた…
経験した事のある人は、分かると思うが、本当に止まらないのだ!
そのうち、コルクさんて…汗っかきだったかな…?
と錯覚させる勢いすらあるのだ。
時期は残暑…、にしても流れすぎである…。
そのコルク滝が…、ついに止まったのである!
恐らく、薬が効いてきたのだろう…。
少しは、自律神経が整ってきたのであろうか…?
この症状になってから、ずっと…、とどまるところを知らず、流れ続けていた…頭からの汗…
気づけば…いつの間にか行動を共にしていた…、言わば、パートナーのような存在になりつつあった、頭からの汗…。
どうやら…、君とも別れの時がきたようだ…
コルクさんは、決して君の事を忘れはしないだろう…
コルクさんがいなくても、元気でやっていくんだぞ…頭汗よ…
と、つぶやくコルクさんに…、寂しさや…名残惜しさというものは、全く無かったのであった。
翌日になる。
目が覚めると身体のふらつきは、やや治まってきているようだ…。
午前10:00過ぎ、交通量の少なくなった時間を見計らい出動するコルクさん。
昨日の公園へやってきた、こりないコルクさん。
少々身体はふらつくものの、早速散歩する。
ここで、驚くべきことが起こった!
「おおっ!」
ずっとトンネルに入っていたような、左耳が…、スウっと戻ったのを肌で感じた。
耳の調子が良くなったのだ!
丁度、木々の間をふらふらしながら歩いている時であった。
以前聞いた事がある…、森林セラピーというのも、まんざらではないのか…
おそらく、薬の作用だとは思うが…、懐かし耳の感覚である。
コルクさんの耳とは、こういうのであった。
これ以降、音が強烈に響く事は無くなった。
その時の調子もあるだろうが、時々響く事はあるにせよ、ピーク時のような手で耳をふさぐ事は無くなったのである。
散歩の方はというと…
やはり、公園を一周するのがやっとである…。
帰りの運転は、かなり調子が良かった!
何故かというと、運転中に違う事を考えだしたのだ。
これが当たり前の運転である。
車を運転している方ならお分かり頂けるだろう、『運転』と言うモノに集中している時など、ほとんど無いのである。
たいがいは、何か別の事を考えているモノだ。
会社に出勤時の運転中には、ほとんどの人が、仕事の事を考えているのではないでしょうか?
その内容が、面白くないものであれば、出勤時から機嫌が悪い(# ゚Д゚)!
という…、会社にいるだけで、やや周りが迷惑しちゃう人、というレッテルを背負うハメになる…。
デートへ行く時の運転なんかはどうだろう…、。
後ろめたい事があった場合、どう取り繕おうかを必死で考えてはいないだろうか…?
いざ会った時には、考え疲れでもうヘロヘロ…、そんな状態で相手が聞いていない事まで、ひたすら喋りまくる!
そのうち自分でも何を言っているのか分からなくなり…、いまいち、どちらも心地良くない…変な空気が車内に充満する…。
そこに残ったものは『カッチ、カッチ…』とウィンカーの音だけである…。
話がそれてしまったが、もうお分かりだろう。
『運転』に集中している時とは、雪道で路面が滑りやすい時や、雨が強く視界がさえぎられるような時など、身の危険を感じている時くらいではないだろうか…。
コルクさんはこの症状になってから、車の運転に何度も挑戦してきた。
自動車学校の教習生以上に集中力を要した…。
それが、わずかな時間ではあったが、無意識に運転が出来たのだ!
これは大きな一歩である!
ここでまたもや調子に乗ったコルクさん!
右車線を走ってみる!
待ってましたと言わんばかりに違和感登場!
「うう…」
すぐに左車線へ戻り、まるで大人に怒られた子供のように、真っ直ぐ住家へ戻るコルクさんであった…。
【次回予告】
この症状の始まりであり、ある意味、要とも言える、車の運転という大きな課題…。
立ち向かい続け、連戦連敗だった車の運転に…、ついに勝機をみる!
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